【悲報】若者、本当は「スポーツ観戦」が嫌いだった‥‥
若者のあいだで「批評」と「スポーツ観戦」が不人気な理由 「快適」だけを求める人たち
稲田 豊史 プロフィール 2021.06.22
エンタメに“心が豊かになること”なんて、求めていない
視聴者のワガママ化を「当然」と言うのは、インターネット史やオタク文化研究などをテーマにした講演や執筆活動を行う、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所の森永真弓氏。同氏は、大学の講義や就活イベントなどで現役大学生と触れ合う機会も多い。
「エンタメに対して“心が豊かになること”ではなく、“ストレスの解消”を求めれば、当然そうなります。心に余裕がない、完全にストレス過多なんですよ、特に若い世代は」(森永氏)
それは、世界的な傾向として「スポーツを観戦する若者が減っている」という事実からも明らかだという。
「ストレス解消が目的なので、応援しているチームが勝つ場面しか見たくないんです。でも、スポーツは応援したからといって必ず勝つわけではありませんよね。言ってみれば、“リターンの博打度が高い”。だから、勝った試合のダイジェスト映像だけを見る。もしくは、特定のチームを応援せず、ファインプレーや点が入った“かっこよくて気持ちいい”シーンだけを見る。
こうなると、スポーツファンではなく、“スポーツユーザー”ですね。ですから、日本のサッカー観戦ファンは高齢化の傾向が心配されていますし、スポーツコンテンツ王国のアメリカですら、ファンの高齢化に悩んでいるのが実情です」(森永氏)
まさに、「快適」だけを求める志向だ。
~(略)~